
ライブハウスに初めて行く人、行き慣れていない人、行くのがこわい人、入り口まで行って満足して帰った人、そんな人たちの悩みをシロッコが解決しちゃうコーナー!順を追って言う通りにしていればなんとかなります。
※写真はイメージです。

1.めんどくさ!前売りチケットを予約してみよう!
前売りチケットとは、当日のチケットよりちょっとした手間で安くなるチケット。数に制限があるけれどアマチュアバンドのライブではだいたい余ってる。数百円しか変わんないしめんどいって人は当日券でいいでしょう。クーポンとかとっとかないで速攻で捨てるタイプだね。わかる。
バンドの物販で売っていたり、CDについてきたり、もうタダでいいよって配られたりする。
ライブハウスのホームページから電話かメールして受け取りに行けば手に入るんだけど、観に行きたいバンドかイベントのホームページから予約するのがおすすめ。
日付、名前、枚数、をメールすれば「取り置き」という意味わかんない制度で予約できる。この方がお互い楽だしバンドがまんまと喜ぶ。喜びのあまりビックリマークがいっぱいの返信がきてクールなイメージが壊れてしまってもくじけないでほしい。悪気はない。
たまに一日に二カ所でライブする頑張り屋さんバンドもいるから日付に加えて会場名も記入してあげると結構いいやつ。
ワンマンライブでなければ一つのイベントで他にも何組か出演する。これを「対バン形式」と呼び、同じイベントに出演する他のバンドを「対バン」と呼ぶ。開場時間(オープン)はライブハウスに入場可能な時間、開演(スタート)は1番目のバンドのライブが始まる時間。お目当てのバンドの出演時間はバンドやイベントやライブハウスのホームページなどで確認できたりする。確認できないことも多いけれどみんなごめんなさいって思っているはず。さぁ試しにシロッコのライブを予約してみよう!

2.「取り置き」ってなんだよ!入場してみよう!
「取り置き」とは文字通りに前売りチケットを会場で取り置いてくれる制度である。当日に会場の受付でどのバンドを見に来たのか、何ていう名前で予約したのか、ポンタカードはお持ちでしょうか、などと聞かれる。聞かれる前に言っても良いしおとなしく聞かれるまで待ってもいい。
会場やイベントによっては特に聞かれない。でも言ってもいい。そしてあなたは無事に前売り料金を支払い、会場に足を踏み入れることができる…と思いきやドリンク代というこれまた意味わかんない料金がプラスされる。相場は500円程度。聞いてねぇよこのオシャレハゲ野郎!と怒りのあまり誰かに新規メールを作成しそうになるが、基本的に支払わなければいけない制度。
ドリンク代不要の会場もあるがライブハウスはこの儲けがないと悲しいことになる。だから持ち込み禁止な会場が多い。ペットの同伴もほとんどできない。セミの幼虫くらいなら可能。
ここで気をつけたい事は「ドリンクいらないんで」とか言っちゃう事。ライブハウス初心者ってことがバレてしまうので「ドリンク代?ああ!アレね!アレの事ね!」と知っている風を出すといい。たまに感じの悪い受付嬢もいるが、こいつロックだなって思えば大丈夫。さぁ試しにシロッコのライブを予約してみよう!

3.わーい!バーでドリンクを買ってみよう!
ドリンク代も払って入場した事だし、飲みながら音楽を楽しもう。バーカウンターの場所は会場によるが、めっちゃネオンが光っているところがある。たぶんそこ。ドリンクを頼みに行くタイミングは基本的にはいつでもいいが、演奏中に行くと音 がうるさくて店員も聞き取りにくいし、特に静かなバラードの最中に「ピニャコラータください」とか言ってしまうと演奏しているバンドにも聞こえてしまい脳裏にピニャコピニャコとループされ、会いたいぜピニャ子〜と歌いだす危険性があるので控えよう。しかもBメロ。ちなみにピニャコラータはあんまりライブハウスにない。バーと言っても肩肘かけて人生相談をすると店員は困る。両肘はもっとだめだ。「マスター、いつもの」も困る。店員がポケモンマスターだった場合は良い。万が一店員がポケモンだった場合はピカチュウ!と鳴く。ここでもたまに感じの悪い店員がいるが、こいつもロックなんだなって思えば大丈夫。ライブハウスって楽しそう!だから試しにシロッコのライブを予約してみよう!

4.うるさ!ライブを観よう!
楽しくライブを観るにはどうするか。まずは服装。外が寒かった場合、厚着のまま入場する事になるが、人がたくさんいてもいなくても会場内は暑くなる。いろんな意味で寒い時もある。汗臭くなってあだ名が「汗さん」になる前に気をつけよう。
Tシャツスタイルが望ましいが下は露出していいわけじゃない。履こう。次に、観る位置だがもちろんどこでもいい。最前列でウォーイ!(ヤッホー!も可)って騒いでもいいし隅っこで腕を組んでたまにフフンと鼻で笑い、ちょっとアゴや爪先でリズムを刻んではたまに首をかしげたりヒゲを整えてみても良い。ヒゲを整えすぎても良い。椅子に座れる会場ならいいが、立ちっぱなしでは足が疲れるので空中に浮ける能力の持ち主は5センチくらい浮くといい。あんまり浮きすぎてしまうとすごい。
盛り上がっている時にメンバーの名前を呼んでみたり、イェー!とか裏声気味にフォー!とか叫ぶとライブっぽい。鳴き声はこの2パターンが主流と言える。間違えて裏声でイェー!って叫んじゃっても誰も怒りはしないから安心しよう。
手拍子やコールアンドレスポンス(こう言ったらこう言えのやつ)を強要するバンドもいるが、やってあげるといい。やってあげよう。拍手をするタイミングだが、これは難しい。空気を読むしかない。一曲終わるごとに拍手するパターン、ある程度やってから拍手するパターン、ライブを終えてから拍手するパターン、ギターソロとかやったら拍手するパターン、まーいろいろある。ただ、MCで「解散」「脱退」「活動休止」の単語が聞こえたら控えた方がいい。それでもどうしても拍手したくなったのなら小指でしよう。難しいよね!じゃあ、シロッコのライブを予約してみよう!

5.ああ、しなきゃ!アンコール!
ライブが終わっても、もう少し観たい!そんな時にするのがアンコールだ。やり方は手拍子をBPM70〜140くらいの早さで叩く。だんだんテンポが早くなったりする。
「アンコール!アンコール!」と連呼するのもいいがイベントによってはみんな恥ずかしいから言わない事が多い。代わりに「あんこマイブーム!あんこマイブーム!」でもいい。アンコールは対バン形式の場合には、最後に出演するバンドにするのが普通である。次に出演するバンドがいるのにもかかわらずアンコールを行うと楽屋ではいろんな種類の「マジか」が連発される。
彼らの主催イベントだったり解散ライブの時はアンコールをしなきゃいけない空気になるからしてあげるといい。たまにアンコールにあえて答えないクールなスタイルのバンドもいるが形だけでもアンコールをしてあげると心底喜ぶ。
アンコール後のライブを終えてもまたアンコール行う事をダブルアンコールと呼び、さらにまたまたアンコールを行う事をトリプルアンコールと呼び、それ以上はなんて呼べばいいのかわからないからしなくていい。あ!そうだ!シロッコのライブを予約しようよ!

6.ブッパーン!!物販!
物販とは出演バンドのグッズが売っていたり、あんまり音楽とは関係ないものが置かれているスペースの事である。CDを始め、ステッカーやTシャツ、タオルやリストバンドなんかも売ってたりする。
お箸とかトートバッグとかちょっと他のバンドがやらないグッズ作って売って俺らひと味ちがうぜアピールを行う場でもある。物販は会場によって会場の隅にあったり、会場の外にあったりする。ただテーブルと椅子があってCDがちょこんとあるだけのパターンも多いのでショボ!ってなったりする。
バンドのメンバーが座ってる事もあるがスタッフの女の子がつまんなそうに座っている事も多い。かわいそうに。対バンが多かったり物販に力を入れているバンドが多いとスペースの奪い合いになり、あとから「あ!物販並べてなかった!」と急いで少ないスペースに並べて肩身を狭そうにしているコーナーもある。かわいそうに。そんなことはどうでもいいからシロッコのライブに行ってみよう!

7.まんまと今日を振り返ろう!SNSとか!
ライブハウスを出て、おうちに帰り、足の匂いをかいでみて臭くなければ、今日を振り返ろう。時代はインターネット、ブログやSNSに書いたらいい。
バンドマンの9割はエゴサーチをする。エゴサーチとは、バンド名などで検索し、誰かが自分たちの事を書いていないかこっそり調べては見つけて、良い事が書いてあると鼻の穴を大きめにして喜ぶ。鼻の穴がもともと大きい人はもっと大きくなる。
書き方のパターンはさまざまで、最高だったー!すごかったー!圧倒された…という素直に誉めるタイプ(女に多い)ベースのグルーヴ感がやばい、ギターの音が俺好み、いいスネアの音だったなー、という一部分を誉めるタイプ(男に多い)UKっぽいな、シューゲイザー好きそう、三曲目の5拍子になるところが好き、という音楽的に誉めるタイプ(同業者に多い)曲はいいんだけど演奏がなー、かっこいいからこれからに期待、ギターのリフが〜のパクリっぽい、サビで内股になって3センチだけジャンプするのはいいと思う、という上から目線のタイプ(やたらアゴが出てそう)すてきな、おと、だった、ひかりに、つつまれているような、まるで、みらいへの、きぼうを、そして……というデブ(ひかりにつつまれたデブ)どのパターンでもバンドを広めるために貢献できるからどんどん書くといい。
鼻の穴が大きくなったバンドマンを想像するとキモいけどがんばろう!
さあ、これであなたもライブハウスデビューだ!おめでとう!!
ということでチケット予約はこちら!sciroccojapan@yahoo.co.jp